一般家庭でも私大医学部をあきらめる必要はない

ライフハック

人生の序盤に来る大きな分岐点と言えば大学受験だろう。

その際、高収入や社会的地位、モテなど様々な魅力から医学部を目指す学生も多い。

しかし、私立は学費が超高額で、国公立は最低ラインでも偏差値が東大並みという入試難易度であるので、その望みを叶えられない学生も多い。

だが実はその考えは幻想で、医学部の門戸はもっと開かれているという現実をご紹介したい。

金持ち家庭でなくても、天才でなくても、私大医学部をあきらめる必要はないというお話だ。

■私立医学部の学費は超高額

まず現状の整理として、私立大学の医学部医学科の超高額な学費を確認しよう。

漠然と高額ということはご存じだと思うが、具体的な数字を知らないという人は多いと思う。

順位大学名6年間総費用
(万円)
1国際医療福祉大学1,919
2順天堂大学2,080
3慶應義塾大学2,206
4日本医科大学2,230
5自治医科大学2,260
6東京慈恵会医科大学2,281
7東邦大学2,630
8関西医科大学2,814
9昭和大学2,817
10東京医科大学2,983
11藤田医科大学3,053
12産業医科大学3,070
13大阪医科薬科大学3,208
14日本大学3,310
15東北医科薬科大学3,401
16愛知医科大学3,435
17聖マリアンナ医科大学3,473
18岩手医科大学3,529
19東海大学3,531
20近畿大学3,583
21久留米大学3,638
22獨協医科大学3,730
23杏林大学3,759
24兵庫医科大学3,760
25福岡大学3,774
26帝京大学3,938
27北里大学3,953
28埼玉医科大学3,957
29金沢医科大学4,054
30東京女子医科大学4,621
31川崎医科大学4,737
河合塾 医進塾より引用
https://ishin.kawai-juku.ac.jp/university/schoolexpenses/schoolexpenses2.php

最安値の約1,900万円から最高値の約4,700万円となっている。国公立大であれば6年間合計が約350万円であるので、およそ6~13倍という学費だ。

ほとんどの一般家庭ではこんな大金を出すことは不可能と諦め、子供にその道を閉ざすだろう。

しかし、よく考えてみてほしい。

学費も広い意味では投資。将来的に回収できれば問題ないのだ。

■医者の年収なら大金の返済も可能

この莫大な学費、一般家庭には到底用意できない金額のため何らかの形で借金することになる。

通常であればそんな金額は自己破産するレベルだが、医者なら違う。

例えば医師の求人サイト「e-doctor」で「東京都」「外科」の求人を検索してみると1,200~1,800万円というレンジの求人がごろごろでてくる。

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年収をおよそ中央の1,500万円とすると、手取り収入は1000万円程度。

年間の生活費を200万円と仮定すれば年間800万円返済に充てられる計算になる。

借金の金利にもよるが、安い学費のところであれば約4年、最高値の川崎医科大学でも約10年で完済できる。

■美容外科医なら初年度2,000万円もざら

そしてこの年収は病気を治すお医者さんの場合。

美容外科医の場合は更に高額になる。

こちらもe-doctorで検索してみると、初年度から年俸2,000万円という求人がざらにある。

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ここまでくると返済できないほうが難しいくらいだ。

医学部医学科以外の学部学科に進学し、通常の企業へ就職したとしたら返済期間が10年20年になるというのは往々にして起こりうる。

数千万の借金を負いたくないがために安全な橋を渡ろうとしたら、むしろ数千万の借金をした人より苦労する人生になるという、なんとも皮肉な結果である。

■入試難易度も、恐れおののく必要はない

そうはいっても、医学部なら私立でも相当入試難易度が高いのでは、とお思いの方もおられよう。

実際その通りで、もっとも偏差値の低い川崎医科大学でも61.0だ。

が、しかし、61.0である。

旧帝国大学や早慶上理の理系学部に合格できる学生なら全然いけちゃう難易度である。

参考資料として河合塾の2023年度入試難易予想ランキング表を一部抜粋した。

河合塾HPより引用 https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/
河合塾HPより引用 https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/
河合塾HPより引用 https://www.keinet.ne.jp/university/ranking/

学費が2,500万円以下と私立医学部の中では比較的安価な大学(慶応、順天堂、東京慈恵会、日本医科)はやはり偏差値も高いが、実は国際医療福祉大学は学費が約1920万円ながら偏差値65.0~67.5とかなりお買い得である。

理学系、工学系の偏差値をみると早稲田・慶応・東京理科・上智の複数の学部学科がこの領域に収まっているのが分かる。

学費を川崎医科大学の4700万円まで許容すれば偏差値は61.0まで下がり、明治・同志社・工学院など、MRACHレベルの学生でも入れることが分かる。

旧帝大の理系学部ならなおのこと合格圏に入ってくる。

■3000万円までなら借金もできる

ここまでの議論で、借金さえできれば旧帝大・早慶上理レベルの学力があれば私立医大への進学も夢ではないことがお判りいただけたと思う。

では肝心の借金ができるか、であるが、これも「できる」

銀行が医大生向けの教育ローンを提供している。

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入学等が決定する前に「仮審査申込」が可能で、教育に関する費用にご利用いただけます。<株式会社千葉銀行>

まさにその人がこれらローンを組めるかどうかは銀行のみぞ知る、というところであるが、少なくとも一部の金持ちや天才にしかできないような限られた方法でないことは確かなようだ。

ただし、借入上限は3000万円と絶妙な金額。3000万円以上の大学に進学する場合は別途工面しなければならない。

七十七銀行HPより引用 https://www.77bank.co.jp/personal/loan/education/77medical/
金利は最大でも5%。3000万円借りれば金利はもっと安くなるはず。

■今からでも医学部進学はあり

以上、金持ちでもなければ天才でもない人が、私大医学部をあきらめる必要はない現実をご紹介した。

そして最も重要なのは、今からでも医学部進学は十分検討の余地アリだということだ。

今30歳であれば1年受験勉強をして合格し、6年大学に通い、医師国家試験に合格すれば晴れて医師である。

そのとき37歳。

5年でローンを完済したとして42歳。

かなり遅咲きだが、まだまだ働き盛りの年齢。それに定年後も独立開業することができる。

十分人生挽回できたといえるのではないだろうか。

華々しい人生ではないかもしれないが、それでも今のままくすぶっているより良い未来を描けるならチャレンジする価値はあると思う。

私はチャレンジするあなたを応援したい。

以上。

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