やれ高学歴なのに仕事で使えないだとか、やれ高学歴はお高くとまっていて鼻につくだとか、社会に出ると高学歴は目の敵にされる場面があるようである。
こうなるとせっかく努力していい大学に入ったのに意味がなかったのか、と疑問に思ってしまう。
収入が高くないのであればなおさらだ。
本当に学歴に意味はないのだろうか。
今回その価値の有無について考察してみた。
結論としては限定的な2つの場面にのみ価値が発揮されるので、これ以外の場面で高学歴であることを自ら主張するようなことがあれば非難される確率が高い。
そうならないように、事前にこの記事で確認していただければ幸いだ。
■結論:学歴に意味はある。ただし限定的。
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私の結論としては「学歴に意味はあるが限定的である。」ということだ。
どういうことかというと
- 若いときの就職活動において依然重要な要素であるから。
- 婚活市場で有利だから。
という2つの理由においてのみ価値がある。
逆に言えばこの2つの場面以外で高学歴であることを主張すると煙たがられる。
詳しく説明していこう。
■理由①:若いときの就職活動において依然重要な要素である。
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新卒就活、あるいは第二新卒での就活において、学歴は依然重要な要素を占める。
学歴フィルターを突破できる
最近ではマイナビの誤爆事件が記憶に新しい。
マイナビから学生に送られたセミナー案内メールの件名に
<第1>大東亜以下➈
と記載されていたのだ。
ちなみに「大東亜」とは大東文化大学、東海大学、亜細亜大学をひとまとまりにした呼称。早慶上智、MARCH、関関同立みたいなアレ。
大東文化大学の代わりに大正大学、東海大学の代わりに東洋大学を指す場合もあるらしい。
ちなみに各大学の偏差値は東進ハイスクールの公式HPによれば下記の通り
大学名 | 偏差値 |
大東文化大学 | 35~51 |
東海大学※ | 37~59 |
亜細亜大学 | 52~57 |
大正大学 | データなし |
東洋大学 | 51~63 |
https://www.toshin-hensachi.com/
※医学部医学科は68
この件名は、マイナビが学生を大学ランクごとに管理しているという実態の表れで、その背景には企業の採用活動を効率化させるための施策だろうと推測されている。
「大東亜」だけならまだしも、「大東亜以下」ならごまかしようがない。
この管理方法について、マイナビが自主的にやっているのか、そのような管理を求める企業が多いから仕方なくやっているのかは不明だが、いずれにせよ現在の就職活動において学歴が一つの重要な指標になっているのは確かなようである。
その重要な指標をクリアできるという視点において、つまり学歴フィルターを突破できるので学歴には価値がある。
・企業側の対応に問題があるとは言い切れない
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企業側のこの対応、いわゆる低学歴の人たちからすれば腹立たしいことこの上ないだろう。
しかし、正直私の実体験からしても低学歴の人たちのほうが高学歴の人たちより仕事がでない人が多い印象なので企業側の対応を一概に否定することはできない。
「一社員の分際で仕事ができないだなんてわかるものか」と思われるかもしれない。
しかし、私がここでいう「仕事ができない」とは
- 無断欠勤・無断遅刻をする。
- 文章において助詞「てにをは」の使い方がおかしい。
- 口頭でも文章でも一文がやたら長くて読みづらい。
- 相手の言っていることを理解するのに一苦労する
- 言われたことをやらない、覚えられない。
などであって、イケてる仕事ができるかどうかという問題ではない。
もちろん、低学歴でそういったことができている人もたくさんいるが、相対的に高学歴の人にはこのような人材が少ないと思っている。
学業の成績と仕事の出来不出来はイコールではないにせよ、相関関係があることは大企業であるほど気づいていると思う。
であれば企業が限られたリソース(人的、時間的、経済的)の中で効率よく採用活動を進めるには大学ランクごとの管理、いわゆる学歴フィルターを用いるのも当然といえば当然である。
そのような現実があるので、いい企業に入ることを一つの目標とするならば、就職活動において学歴に価値があることは疑いようがない。※いい企業の定義について論じることは本旨から逸れるので割愛する。
・ただし、価値があるのは30歳まで
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もっとも、30歳を過ぎたあたりから学歴についてはほぼ考慮されないと思っておいた方がいい。
私も30歳を過ぎて就職活動をしたときは大学でやったこと・学んだことはほとんど聞かれなかったし、社会人になってから出身大学の話をする人は周りにいない。
就職活動において学歴は通常5~6年、最大でも10年程度しか価値を保てないのである。
いい企業に就職するためには若いうちに努力をしなければならないということだ。
■理由②:婚活市場で有利
学歴が価値を発揮する2つ目の場面は婚活市場である。
・男性が有利な理由
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マッチングアプリを利用したことがある人なら分かると思うが、自己紹介欄に学歴を選択する項目がある。
そこで選択できるのはあくまで高卒か大卒か大学院卒か、のような区分で大学群までの選択はないものの、詳細プロフィールで学校名まで記入することもできる。
この項目があるということは、結婚相手に学歴を求めているユーザーが多いということに他ならない。
反対に「ベンチプレス自己ベスト 80~100kg」などという項目はないので、ベンチプレス挙上能力を結婚相手に求めている人は居ないか非常に少ないということが分かる。
また、街コンでは「エリート男性」「高学歴男性」という謳い文句が高らかに掲げられているパーティがあるし、結婚相談所では「MARCH以上の男性で」という女性会員が多くいるという話も有名だ。
学歴が男性の魅力を上げているかどうかについてその真実は不明だが、現実として女性は男性に学歴を求める傾向にあるようである。
・女性が有利な理由
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ここまでは主に男性の学歴価値について話してきたが、女性にも一定の価値があるように思う。
それは高学歴な男性は高学歴の女性を選ぶ傾向にあるからだ。
高学歴な男性は若くてかわいいだけの女性は今がその価値の最大値で、今後減る一方であることを知っている。全く知性がないと母親として子供へ正しく教育してくれるか不安になるし、夫婦での会話も薄っぺらい内容だったり自分にはない考えを知る機会がなかったりと妻をリスペクトする要素が相対的に少ない。
私の周りでも有名企業の男性が職場結婚をしていたり、薬剤師の男性が有名企業の大卒女性と結婚していたりと、高学歴な男性は高学歴な女性を選んでいる例が多くみられる。
学歴など全く必要ないというなら話は別だが、おそらく先述の街コンや結婚相談所の例からそうではない女性が多いと思っている。
・男性でも女性でも学歴はあった方が有利
以上のことから、性別によらず学歴は婚活市場において価値をもっていることは事実と言えよう。
とはいえ、こちらも就職活動同様、価値があるのは比較的若年層のときだけと考えて差し支えないだろう。
50,60歳になったら一生独身か既婚かという人がほとんどだろうし、その年齢になって今更学歴がどうこうという次元ではない。
■どちらの場合も必須ではない。
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私が高学歴なので「学歴は価値がある」というポジションをとっているように思われるかもしれないが、そうではない。
人は幸福になるために日々生活しているわけで、就職も結婚もその人の幸福に影響しない(あるいは影響する度合いが少ない)のであれば当然学歴は価値を持たない。
だから限定的な場面、就職活動と結婚市場においてのみ価値を発揮するということをお伝えした。
巷では高学歴=高収入という図式がイメージされるが、そうではないことを自分が身をもって知っているし、中卒や高卒で年間何億円も稼いでいる人はメディアを探せばいくらでも出てくる。
学歴と高収入の相関はあるにはあるが、学歴と優良企業への就職難易度ほどではない。
だから今回「就職活動に有利」とは書いたが「高収入の近道」とは書いていないのだ。
結局、社会に出たら答えはないので自分で考えるしかないのだ。(この考え方については以下の記事で書いているのでぜひ読んでほしい)
■まとめ
学歴は将来の選択肢を増やすツール。
幸せになるためのツールではない。
以上。
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